(感想) 映画「けいおん!」 (last update: 12/3)

Unmei♪wa♪Endless!(初回限定盤) Singing!(初回限定盤) 映画「けいおん!」オリジナルサウンドトラックK-ON! MOVIE ORIGINAL SOUND TRACK
12・3はけいおん!!
さいたまスーパーアリーナで叫んだあの日から約9ヶ月、遂に劇場公開の開始です!

ネタバレ注意

時間をかけて追記していこうと思います。


感想


日常の延長線上

劇場版ということで舞台も大幅にスケールアップ。放課後ティータイム(以下、HTT)も訪欧ということで、色々と期待を添えた人も多いことでしょう。
ですが、ロンドン旅行もあくまでHTTの5人が繰り広げる日常でのインシデントに過ぎなくて、そこで過ごした3泊5日に事件性はほとんどありません。
流されるままにライブをしてしまうとは……旅行先でも部活とはまさしく。お茶を飲んでないところだけが唯一の相違点でしょう。

キャラクターの見所

文化祭もやり遂げ大学受験も無事に終わり、卒業を残すだけの所謂宙ぶらりんな時期。高校生活を謳歌していた時期よりも挙措が大らかになっていました。今まで律のブレーキを努めてきた澪もすごく柔和になっていましたし、HTTに感化されて内に秘めていた本懐を見せるようになった紬もとにかく可愛いです。

話の中心軸に居るだけあって、唯と梓のやり取りが非常に多くて……感無量でした。梓がHTTを引っ張る気でいたのに、現地に着くとギャグ要因になるのはお約束ですね。色々ありましたけど、唯のことを心から思っているのは本心なのは想像に難くないですね。

そして今作、さわ子先生の活躍も目覚ましかったです。ロンドンまで駆けつける豪快な行動に無茶苦茶だと思った人が多いかもしれません。ですが、帰国後の振る舞いも踏まえて、一つの一つの行動がHTTを思いやる気持ちに溢れていたわけです。軽音部の活動を見届け続けたことで、先生と生徒の関係以上に通じていることを思わせますね。

アニメシリーズとのリンク

シナリオの二大骨子は『ロンドンへの卒業旅行』と『梓へのサプライズ』に纏まっています。後者は既にアニメシリーズで描かれたとおり「天使にふれたよ」が生まれるまでの、三年生視点とも言えるでしょう。
アニメでは三度目の文化祭以降、若干駆け足になってしまったので、裏側を補強するエピソードは嬉しかったです。

アニメを見続けた人にはにやりとさせられるやりとりが随所に散りばめられています。
  • 「何か出来る楽器は?」「ハーモニカ吹けます」「じゃあ吹いてみて」「ごめんなさい」(「廃部!」)
  • みかんの底に親指を突き刺す食べ方(「訪問!」ほか)
  • 接客サービスの係員がみんなキラキラした目をする(「冬の日!」)
  • 教室のライブ会場化(2期後期OP『Utauyo!!MIRACLE』を彷彿とさせられます)

100点満点だと、90点。

内容には大変満足したのですが、非常に惜しい点がありました。最後まで気持ちの良いまますーっと行くと思っていたのですが、息切れの感が否めませんでした。以下、立て続けに気になってしまった箇所三点。
  • 「天使にふれたよ」演奏後の場面転換に暗転を用いたのは完全にミスだと思います。余韵を残すなら明るい方向で切り替えて欲しかったと思います。
  • シナリオの着地点に風を受けて走り出すシーンは良かったのですが、「おしまい」の表示が無音。唐突すぎて台無しになってしまいました。せめてBGMを薄く引いて欲しかったです。
  • 新ED曲「Singing」の尺は90秒。映像美に関しては文句なし!ただ、テロップに対して全然足りていない訳です。「Singing」が終わってから、ふわふわ時間が流れはしましたが……。スタッフロールを見せる要素を取り入れるべきでした。劇中のシーンを振り返るとか。

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