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[アニメ感想] 俺の妹がこんなに可愛いわけがない

【ストーリー】 普通の高校生・高坂京介が、いわゆる優等生の妹・高坂桐乃からとある話を持ちかけられる。好きで仕方無いけど、世間体を考えたら秘匿し続けるのが正しいオタク趣味を、これから一体どうしたらいいのか。そんな人生相談を切っ掛けにして、京介や桐乃の環境が瞬く間に急変していく。 またどうせ「妹可愛いよ妹」みたいなアニメだと高を括っていたが、一話目から高慢ちきな妹があれよあれよと兄を罵倒しまくる。あれ、この妹、実はそんなに可愛くないのでは? 【見終わって】 放送前から至るところで猛プッシュを受けていたこの作品も、実際は特筆するほど珠玉の原作ではなく、昨今の基本に逸れずにキャラ萌えで楽しむ作品だった。最初の内は桐乃のオタクぶりを軸にした話かと思っていたけれど、視聴者がオタクとて、桐乃の余りの我の強さには到底感情移入出来ないだろう。そうなると、各々の視聴者はどの目線でこの話を観ているのか、興味が湧く。 実妹が居る自分からしたらば、「妹は鬱陶しいものだけど、かといって邪険に出来る存在ではない」という京介の心情に甚く共感出来る点が、この作品の評価ポイントだと考える。妹の面子の為に嫌われ役に徹するとか、アニメ製作の回で頭を下げるのとか。格好良い兄貴の理想像がありありとしているのが、見ていてじんわりとした。 【エピソード】 第十一話「俺の妹がこんなにメイドなわけがない」。前述の通り、この作品は京介目線で楽しんでいる視聴者としては、妹がデレて(この書き方も通俗的で嫌だけど)思わず涙するシーンが好きだった。 ところで第十話がゆかりん無双って聞いていたのに、全然大したことなかったよ。もっと凄いのを期待していたのに。 【キャラ】 黒猫はいい人だね。桐乃は嫌われすぎで不愍だね。 ……この作品に関しては、何のキャラが可愛いというのが珍しく無かった。これ自体はキャラ萌え作品だと認知した上で書くが、どのキャラが一番可愛いとか、不断なら真っ先に浮かぶ情感が全く湧かない。 その答えは恐らく、キャラによるフィルタリングが全然機能していないからだろう。詰まるところ、声優の演技に魅力を感じて仕方ないのだ。というわけで、地味子。いや、地味子じゃない。しゅが美だ。しゅが美が可愛すぎて生きるのが辛い。 地味子がおばあちゃんみたいな性格だからキャラとして評価出来ないとか、そういうことじゃな

[アニメ感想] えむえむっ!

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「えむえむっ!」原作者である松野秋鳴先生が急逝されてしまったことに、哀悼の意を表させていただきます。 【公式サイト】 http://www.butaro.net/ 【ストーリー】  主人公・砂戸太郎は手の付けられないどうしようもない超ドMで、ヒロイン・石動美緒は傍若無人且つ傲慢の超ドS。そして、男性恐怖症の女の子・結野嵐子。三人の周囲の仲間も殆ど変態地味ていると、変態ギャグ学園ラブコメ。  ドSの女の子がドMを調教したがる状況だなんて使い古された設定だったし、美緒様の性格のキツさもあってか一話目から「これはちょっと……」と若干引いたのを覚えている。アニメワンにて無料で配信されていたので、ポシジョンとしては『迷い猫オーバーラン』みたいにさらっと観ればいいかな、ぐらいに思ってた。 【見終わって】  つい先日、美緒様の誕生日がクリスマスだという設定を活かして(?)時宜に適った最終回を迎えてしまった。あんまり深く考えないで「嵐子可愛いなあ」って観ていたら、あっという間に終わっちゃった感じがする。  美緒様と嵐子が太郎を巡って、もっとどす黒く衝突しまくるのを期待してしまったのは何故なのか。これぐらいの仲でシリアスな三角関係を見てみたい好奇心とでも言うべきか……。 【エピソード】  第三話「君のためのドッグファイト」で、太郎が嵐子を救けた回。変態の癖にやたらと格好良い一面を見せつけてくれた。福山はやっぱり好いねと再評価して、視聴継続を決定づけた回だった。最近の福山は二枚目ばかり記憶にあるものだから、『いぬかみっ!』ぶりに変態演技が楽しめたのは、中々貴重だったと思う。 【キャラ】  僕は嵐子ちゃん。回を重ねる毎に可愛くなる。不思議。『WORKING!!』の伊波ちゃんのことはよく識らないけど、多分同系統で、男の子怖い怖いとか言いながらつい殴っちゃうタイプ。過去に苦い体験があって癒えないトラウマを抱えていた彼女は、太郎に救けて貰うある回を切っ掛けに、少しずつ歩み寄ろうとする姿勢が好感を抱いたのだろう。ボコボコ殴りつけてくる女の子の何が可愛いって、バイオレンスな要素よりも優っている魅力が有るからに過ぎない。  嵐子が可愛かったから、ドMしか得しないアニメを見終えることが出来た。嵐子の為なら美緒様の暴走も、太郎の変態リアクションも、寒いギャグも、変態姉あすみん